PEERⅨ 11/29号 

いい肉の日にちなんでお題はおすすめの「焼き肉屋さん」、せっかくだからみんなで行きたいね!私はこのごろビールにタン塩でちびちびやるくらいが、ちょうどよくなってしまったアラフィフおじさんです。。。うちの近くの焼肉屋さんは裏で(別に悪いことしているわけじゃないよ。物理的にお店の後ろね)、精肉販売もしているので、おうちで焼肉の時に買っていったことがあるよ~(コロナだったしね)。

ちなみに、うちのボスはカニの季節になると消化酵素剤を飲んで楽しんでいるらしい!?

https://www.jstage.jst.go.jp/article/suizo/32/2/32_125/_pdf (日本で処方できる消化酵素製剤について 私に合うのはどれだ?こんなことしているから時間なくなるんだって!?)

I先生担当分(JCお疲れ、地方会がんば!)

144 B(細菌性気管炎:気管”支”炎じゃないよ)

ちょっと英語の整理をしておこう。日本語でも英語でもややこしいな。

Tracheitis:trèɪkiάɪṭɪs(米国英語) 気管炎

Bronchitis:気管支炎

Bronchiolitis:細気管支炎

私は経験ないですね。日本の小児科専門医の問題集にも記載はなかったな(第2版があるよ)。。。ウイルス感染症が先行し、二次的に気管に炎症が起きる。一番多いのはStaphylococcus aureusだって。Croupだとおもって治療しても反応薄いってよ。気道管理が一番大事なんだね(挿管が72-75%必要って)!仰臥位でCTは危ないかな?小児の上気道狭窄でSpO2が90%は嫌だな。。。

実は子供の喉頭蓋炎も経験ないんだよね(大人しかない)。。。ワクチンの力は偉大だね!画像は頼りにならないけれど、他の気道緊急の感染症(喉頭蓋炎、後咽頭膿瘍)を診断するにはいい気がするけどな~。Croupに対するsteep signは感度も低いよね。もちろん細菌性気管炎も言わずもがなだね。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK470240/ (StatpearlというPubmedでのReview) 

Statpearlsに付随した問題もあって登録すると使えるよ(ちゃんと登録(!?)するとお金かかりそう)。

第2版がでているよ。3年前くらいに購入済。全部は難しい。。。チャレンジしてみる?

145 D(WPWのあるAf=Pseudo VT)

ずいぶんとクラッシックだけれど、やっぱり押さえておきたい項目だね。Wide QRS Tachycardiaの一般的なアプローチは2020のガイドラインを載せておくね。

https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/CIR.0000000000000916 (AHA 2020 guidelines)

血行動態不安定血行動態安定
本物VT(房室解離や極性で見極めたいけど困難)Cardioversion薬剤考慮/Cardioversion
偽物VT(SVT with aberrant conduction)Cardioversion薬剤使用
血行動態不安定なら、悩まないけれど、心不全や虚血、電解質異常や感染症といろいろと気にすること、やることは増えそうだ。

今回は循環動態が安定していて、Pre-excited pathwayとしてWPW症候群の存在がわかっている人の対応だね。Irregularly irregularでmonomorphicであれば、Af+脚ブロックと判断し、polymorphicであれば、このようなAccessary pathwayを考えるんだね(解説はAmal Mattu先生の教科書から抜粋しているよ)。

QRSの形が、一拍ずつ波形が異なるよね。PEERⅨ解説書より(Point 13)

今回の場合のような偽物VTでは、AV nodeでの刺激伝導を遅らせるようなものは禁忌だったね!Accessary pathwayがより優先されちゃうからね~。

A(アデノシン)、B(βブロッカ)、C(Caブロッカ)、D(ジギタリス;誰か使う?)は有名な禁忌だね。

Procainamidは使ったことあるかな?安全域は広い抗不整脈薬で病棟なんかでも使いやすいかしら?アメリカは17mg/kgって書いてあるので50kgだと850mgになるね。。。初期量としてはちょっと多い印象だね。基本スローivだけれど、心配ならば30分くらいかけてドリップしてもいいよね。

今年の専門医試験にも出題されたって!古いけれどいい問題!

146 C(HSV角膜炎)

ヘルペスウイルス属による眼科感染症についてのまとめが以下になるよ。眼科帯状疱疹はマークしているんだけれど、ヘルペスをERで診断したことないかもな。。。スリットランプうまく使えんし。。。

眼部帯状疱疹の眼合併症と治療 表1より

ヘルペス角膜炎はいろんな種類(重症度)があって所見が異なってくるらしい。Key wordで覚えている”地図状”や”樹枝状”の角膜炎は最も表層でもっともCommonなタイプだそうだ。日本語でも角膜ヘルペス分類とすると以下のものが出てきたよ。アメリカの眼科学会のまとめの表と同じだったね(英語が良ければ)。

病態
4.角膜ヘルペスの病態および治療のポイント | 単純疱疹の疫学・病態、検査・診断、治療 | マルホ 医療関係者向けサイト
単純疱疹 診断支援シリーズ 4.角膜ヘルペスの病態および治療のポイントを紹介しています。
Human Verification

147 B(Wellens T wave)

Wellens T waveの定義は”V2-3の二相性のT波(タイプA)もしくは深い陰性T波(タイプB)があり、最近胸痛はあったが、今はよくなっているとき”となっているよ。でもLADに重大な病変が隠れているため、症状がなくても、心筋逸脱酵素の上昇がなくてもカテーテルの適応について循環器に相談しなくちゃね。

ECGの本と言えば、Amal mattuとWilliam Brady先生の

みんなのECG本があったら教えてくださいな。循環器の先生たちはECGSAP(EKGSAPだったかな?)で毎朝勉強していたね。この本も一緒に勉強会に使わせてもらったのだけれど、ある先生は「循環器はこんな風には考えない」といわれるときもあってそれはそれで楽しかったな~。科を超えて勉強会したいね。

Wellens Syndrome
Wellens syndrome - learn how to recognise this sign of critical LAD occlusion, with some great ECG examples from the LIT...

ECGの鑑別も載っているのでいいですが、何でもありだな。。。

T波の新しめのトピックといえば、De Winter T waveだね。これもLADのOMI(Occlusion MI,Oldではないよ。閉塞性ね)の2%に見られるらしい。ST低下だからと油断するな!

De Winter T Wave
Reported by de Winter (2008), the de Winter ECG pattern is an anterior STEMI equivalent that presents without obvious ST...

ECG好きには、Dr. Smithのブログがいいらしいが、私は白旗です。早くAIで診断できないかな~。

Dr. Smith's ECG Blog
Emergency cardiac care, cardiology, EKGs, ECGs, electrocardiography, echocardiography, dysrhythmias, arrhythmias, STEMI,...

H先生担当分(遠方からなのでZoom参加だ!いい時代だな~)

149 B(初回交換前の胃瘻が抜けた!?どうする?)

胃ろうが一週間たたずに抜けちゃった~。まだしっかりとトンネル(皮膚と胃壁がくっつく)ができていないからね。それも見越して初回交換より前は増設した科(消化器内科、外科)にコンサルトしたいね。皮膚と胃壁がくっついていなければ上部消化管穿孔と同じことが起こっているので、画像評価、抗菌薬投与といったことをしながらコンサルトになるかな。

日本のPEGのトラブルに関する資料には手術になることも前提に準備とあるね。

http://www.peg.or.jp/lecture/peg/06-01-06.pdf (PEGのトラブルAtoZの一部?)

海外のものも添付するけれど、Inadvertently removal(うっかり外しちゃった)はMinor troubleに入っているんだよね。1990年のAnn Surgが上記の日本語の文献のReferenceとして挙がっていたよ。

時間がたっていて瘻孔が完成していると思われるときは再挿入を考えてもいいよね。もちろんERに胃ろうは置いていないだろうから、胃ろうが破損している場合はFoleyカテーテルで代用して、翌日、内科や外科外来でいつも使っているものと交換してもらうのも手かな(すまんな、エビデンスないや)。

日が浅いものに関しては、あまり遠慮せずに処置した科に診察、再挿入をお願いしよう(僕らが何とかしなくちゃいけないのは、最低でも初回交換が終わっていることが前提だね)。

僕のなかでのイメージは、以下の通りだよ。Experience based medicineですまん。。。

消化器系泌尿器系
ER医でも戦える(せっかくの穴がふさがってしまうのは防ごう)胃瘻膀胱瘻
ER医では戦えない(外科医、泌尿器科医をCallしたほうがベター)腸瘻腎瘻
いろいろな「瘻」との戦い方

150 C(Red eyeとの戦い方)

赤目のアプローチだね。こういう写真は見ているだけで目がしょぼしょぼしちゃうよね。充血していて、角膜には異常がなくて、かゆくって膿が出ているわけではないからね。Viral conjunctivitisでよいよね。選択肢Dは真菌用だけど、使ったことないな。。。

[Kevin J. Knoop, Lawrence B. Stack, Alan B. Storrow, R. Jason Thurman]のThe Atlas of Emergency Medicine Flashcards (English Edition)
細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎、アレルギー性結膜炎、ヘルペス角膜炎全部網羅してたよ。でも見た目だけだと難しいな。

https://www.aafp.org/afp/2010/0115/afp20100115p137.pdf (American family physician)

フローチャートは使いやすそうだね。点眼の一覧もいいんだけど、こんなに使いこなせないなw

151 B(唾石症のマネージメント)

唾石症(Sialolithiasis)の問題だね。感染の合併症がなく、イメージとしては胆嚢内の胆石による胆石発作、尿管結石のような感じかしら?糞石って発作ないよね?

顎下腺が一番多くて、鎮痛薬と唾石分泌促進剤(Sialagogues:わかるかい!こんな英単語!)で対応というのが正解なんだね。唾石分泌促進剤ってどんな薬かと思ったら、レモン飴。。。こちとらJapaneseだから、梅干しで勝負だ!唾石の排石率についてレモン飴と梅干とのOpen label RCTが行われては。。。いないよね(当たり前か)。

頚部の腫瘤病変は、USでアプローチするのがいいと思うんだけど、耳鼻科の先生たちの治療戦略の文献でも大きさや位置で変わってくるのでCT検査するのは、うちではありかななんて思っています(疫学的にも中年男性がおおいってあるので被曝はそこまで気を使わないかな~)。外勤先で疑った場合は別に急がないかな~(感染兆候なければ)。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/121/6/121_771/_pdf/-char/ja (耳鼻科学会)

耳鼻科の先生方の戦略はこんな感じ。緊急性はないけれど、CT撮っても許されるかな?みんなはどう思う?

7㎜を超えているような場合は摘出の適応なのだけど、内視鏡術があるんだって。うちでもしているのかな?顎下腺のワルトン管(懐かしい)より耳下腺のステノン管(懐かしいPart2)が細いらしい。やっぱり難しくなるんだろうね。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjoms/57/7/57_384/_pdf/-char/en

解剖を復習だ!という方は上記どうぞ(日本語だよ。舌下腺の管は何だっけ?とか気にならない?)。

152 C(若年黒人男性の高血圧、どこまで検査?)

若い黒人男性の高血圧だけれど、緊急性はないと判断しているようだね。頭蓋内出血や眼底検査、心肺には問題がなさそうだ。本態性高血圧ではなくて、二次性の高血圧をワークアップしなくちゃいけないのね。ERでどこまでするの?という問いだね。Asymptomatic HTはACEPのPolicyが出ているけれど、解説もここを引用しているので見てみよう!

クリニカルクエッション1と2がまさにこの症例なのだけれど(かかりつけをもたないPoor follow-up)、クレアチニンを含めた腎臓の病気を血液検査、心肥大や不整脈を胸部X線や心電図で精査することはLevel Cなんだ。根拠となる文献はちゃんと救急外来を受診した患者さん(クリニックや内科外来ではない)なんだけど、83%-98%黒人患者ということで日本人に当てはめてしまうのは危険かな。

限られたエビデンスではあるけれど、腎機能チェックはしてもよいかもという結論になっているよ。他の検査(心エコー、心電図、胸部X線)は役立つとは言えないみたい。

https://www.acep.org/globalassets/new-pdfs/clinical-policies/asympt-hypert2-final-bod-approved-2013.pdf

治療についても同様に、かかりつけなし、高齢、黒人といったケースでは始めてもよいかもとなっているよ。サイアザイドが良く出てくるよね。こういうケースでは。安いのかな?

A先生担当分(総会に行けなくてごめん。最終日最後って:言い訳)

153 C(アレルギー性鼻炎のClinical vignette)

これをERの問題として出題するのか?という疑問は置いておいて、少し日本のガイドラインを見ておこう。

https://www.jsaweb.jp/huge/allergic_manual2020.pdf (日本アレルギー学会のガイドラインでおいしいとこどり!喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎、小児喘息と盛りだくさん)

アレルギー性鼻炎の定義は、鼻粘膜のⅠ型アレルギー疾患で、原則的には発作性反復性のくしゃみ、水性鼻漏、鼻閉を3主徴とする。くしゃみ、鼻水、鼻づまりってやつね。それが1型アレルギーかどうかはERでは判別難しいよね(ウイルス感染症との鑑別だね)。最も多いのだけでも覚えておく?通年性はダニ(90%)で季節性は花粉症(スギ花粉)だよ。

合併症としては、OAS(Oral allergy syndrome)やアトピー性皮膚炎、喘息(合わせてアレルギーマーチ、マーチしたら息切れしそうな疾患だけど)が知られているよ。白樺とリンゴの組み合わせやヨモギと果物の組み合わせなんかが知られているよ。

症状と鼻腔粘膜(鼻鏡くらい使って診てみるか!)で疑ったら、外来で抗原の検査をしているようだよ。診断ついている人であれば、重症度に合わせて治療をステップアップやステップダウンするみたい(喘息と同じ感じだね)

通年性のアレルギー性鼻炎の治療(覚えなくてもいいよ。調べれば出てくるし、ERで出せる薬は限られる。。。)

重症度ってなんだ?とおもったあなたは鋭いね。どうやって決めていると思う?このガイドラインには、「鼻をかむ回数が1日に5回以上、または口呼吸をすることがある」と中等症というようだよ。1回も患者さんに聞いたことなくて申し訳ない。。。重症は記載なかったんだよね。ティッシュが1箱1日でなくなったら重症かな?鼻にやさしいティッシュなんていうのを使いだしたら重症?オリジナルが過ぎましたごめんよ~。

154 B(Septic arthritis)

右肩の関節穿刺できる?膝や足首と違って圧迫しにくいから、ワーファリン等を内服していると嫌だなって思っちゃうね。肩関節の穿刺少し、動画で見ておこう!

英語は優しいので字幕つけてみてみてね。再生速度は0.75倍で(恥)!烏口突起(Cricoid process)や上腕骨(Humerus bone)の英語もマスターしちゃおう!

Monoarthritis(単関節炎)のアプローチだね。感染性関節炎、結晶性関節炎は2台巨頭だよね。もちろんOAもあるんだけれど。感染性は、①感染性心内膜炎から飛んできたものは治療期間も合併症も全然違うから必ず念頭に置いておきたいよね。②Nisseria gonorrheaeはいろんなところの培養も取らなくちゃいけないし、パートナーも治療対象だからね。わすれずに。

今回は発熱と肩関節が動かず、肩関節の腫脹と熱感、またこのPus様の写真だけで診断しているんだけれど、グラム染色くらいはしたいよね。

ERでのグラム染色はやったことあると思うのだけど、偏光顕微鏡や暗視野での検鏡はしたことないよね。リウマチの先生のレビューにまとまっているので読んでみてね。本当はやってみたいよね。読んでいるだけでは覚えられないんだ。。。Negatively birefrigentとか呪文でしかない(アメリカの国家試験:USMLEではよく出ていたよ)。。。

https://www.fuchu-hp.fuchu.tokyo.jp/about/department/rheumatism/menu/pdf/crystal_arthropathy.pdf

155 C(ブドウ膜炎 診断できる?)

英単語:cycloplegic(毛様体筋麻痺薬)、うーん散瞳薬だね。日本では、トロピカミド(ミドリン®)、シクロペントラート(サイプレシン®)があるのかな?自分で処方したことないから、ノーコメントで!

言葉だけで前房に細胞が見えるというのがKeywordのようだけれど、スリット自信なかったり、そもそもないERもあるからね。。。なんで眼圧測定しないのかと思っちゃった(視野異常がないという記載があるけれど、瞳孔所見も記載ないんだよね)。

見たらわかるよ!と思ったあなた。I先生のおすすめ、The atlas of Emergency Medicine Flashcardsで見てみてね(前述、Kindle版しか持ってないんよ)。私は全く峻別できなかったよ(エッヘン:開き直り)!夜中に呼び出す疾患ではないよね~。内科的なバックグラウンドを外来で調べたいね。

156 C(気道熱傷のアプローチ)

何もコメントはないのだけれど、基本的だよね。熱傷のガイドラインにも気道の項目があるね。予防的にするか、慎重な経過観察で悪くなったらするかは施設によって分かれそうだね。気道が細くなってからでは、自信がなかったら、サッサと挿管してしまったほうがよさそうだけどね。

http://www.jsbi-burn.org/members/guideline/pdf/guideline2.pdf

気道熱傷のレビューは2016年のNEJMに、熱傷一般は2019年にそれぞれreviewがあるよん。2019年の総説には挿管された熱傷患者のうち1/3は翌日には抜管だったなんて報告もあるんだって。

Management of burn NEJMのTable. 1より気道の箇所の抜粋

多数傷病者の時は、ある程度評価したら、挿管してしまったね。一人の患者さんにたくさん人員割けないからね。もうなつかしいね。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1108269

ちーれじ担当分(確認ボタンや病名いつもありがとう!)

158 D(意識障害のアプローチ BZP中毒を疑うも)

まずはABCの安定を図り、Do DON’Tだね。血糖チェックは基本だね。AIUEOTIPSはもうお腹いっぱいだよね。最初に考えた人はえらいけど。教育的な文脈が昔からアメリカにはありそうだね。ありとあらゆる病気が意識障害を起こすからね。「頭以外もこんなに意識障害起こす病気あるからね!」がメッセージだよね。ER医の頭の中はこんな感じかな?

内因性外因性
頭に関連Strokeに代表(けいれん発作、脳炎)頭部外傷が代表
頭に非関連低血糖が代表(脳症、尿毒症、低Na血症)薬物中毒が代表(低体温、熱中症、一酸化炭素)
ER医の頭の中はAIUEOTIPSじゃないかも!?

Flumazenilで痙攣しちゃった経験あるかな?自慢じゃないけどあるんだよね。。。痙攣してまたBZPを投与して。。。何やってんだか。。。

PubmedにFlumazenilっていれたらこんなのあったよ。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/bcpt.12434 (デンマークからのSRMAです)

FlumazenilとPlaceboのRCTを集めたSystematic reviewとMeta analysisだけれど、副作用が3倍近くもおこるよって当たり前だよね。よくなって帰った症例はないのかな?痙攣や不整脈などシビアな合併症もあるから使いたくないね。BZP中毒だったら気道さえ守っておけば、予後いいはずだからね(医学的にも社会的にも複雑な人は一部いますが)。

https://www.acep.org/education/cme/continuing-education/ecme/speakertext/lecture—the-altered-patient/ (ACEPのレクチャー;ビデオは私見れなかった)

1,300人のカルフォルニアの調査だと、12人痙攣、1人死亡だって。。。BZP内服歴がなくて、手技後に使用するのがいいかな?でも効果もすぐ切れるんだよね。。。麻酔科医のガイドラインでは、ミダゾラムの半減期は1.8-6.4時間、フルマゼニルの半減期は50分、目覚めても再度眠たくなっちゃう!?ミダゾラムの半減期は高齢者では約2倍!出番なしか?

https://anesth.or.jp/files/pdf/hypnosis_sedative_20190905.pdf (麻酔薬および麻酔関連薬使用ガイドライン 第3版)

159 A(細菌性気管炎)

すまん。まったく症例としては144と同じだったわ。向こうのER医は知っておかなくちゃいけないのかね。。。

160 A(透析中の低血圧)

透析後の血圧低下は予後不良因子なんだね。たまに院内急変コールで透析室に呼ばれることもあるからね。Tintinalliでまとめがあったり、RosenもCKDの透析患者の低血圧の鑑別診断が載っているよ。

ショックの分類自体は同じなんだけれど(空気塞栓なんかはSpecificな鑑別だけどね)、とにかくHigh risk patientsだからね。心してかからないとね。2011年に日本透析学会が「血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン」を出しているから見てみてね。J-stageだと表紙だけだけど、上記のガイドラインの名前を入れるとpdfで落とせます。

透析関連低血圧で1項目設けられているから紹介するね。透析関連低血圧は予後が悪化の因子のひとつらしいぞ!透析時間を延長するというのは治療としてエビデンスレベルが高いらしいよ(看護師さんや技師さんは嫌がるかな?)。オピニオンレベルだけれど、新規に出現した透析関連低血圧は心エコーや栄養状態を調べたりしてもいいかもとなっていたよ。

ガイドラインとしては収縮期血圧20mmmHg以上、もしくは症状を伴って平均血圧10mmHg(平均血圧苦手)、急激に低下した場合と定義されているらしいよ。昇圧薬(経口:ドロキシドパやメチル硫酸アメジニウム)をかませておくか、発作時には生理食塩水の補液、ドパミンやエチホールなどを投与することもあるんだと。ちょうどいい塩梅がとにかく狭いんだよね。透析患者さんは。。。透析膜や液(“低温”がいいらしい)、Filtrationの仕方などいろいろ方法はあるんだけど、ちょっと手は出せないよね。。。

終わりに

今月はオーストラリアよりROTEMの話題をしていただいて感謝、感激!血栓形成までの速さ、血栓の強さ、血栓の持続時間がメインのパラメータなんだね。考え方自体は1950年にはあったというのは驚きだね。クリオや他の製剤もあまりなじみがなかったけれど、他の国のPracticeを教えていただくのは新鮮で勉強になるね。ちーれじはちゃんと予習してきていたみたいだし感心感心。

海外の論文やガイドラインをここでも紹介しているけれど、読むときは自分の施設で当てはめてよいかという”外的妥当性”を考えることは大事だよね。ROTEM、うちの施設では活躍しそう?

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