Humor study オリジナル論文⑤

Orit Karnieli-Miller et al. Assessing an Intervention Focused on Enhancing Interpersonal Communication Skills and Humor: A Multi-Method Quasi-Experiential Study Among Medical Students. Health communication 33; 2018, 1560-1572

Tel Aviv univはイスラエルの大学でOrit先生は医学教育部の教授で、プロフェッショナリズムやコミュニケーションに関するエキスパートのようです!

The present study(study design)

PICOの概説

P:医学部の一年生

I:患者-医師コミュニケーションコース(選択授業)を受けた学生

C:他の選択授業を受けた学生

O:態度や自己効力感、行動の点数が高い(Pre/Postと上記の比較)

Intervention

1.5時間の13週のコース(2人のインストラクター:医学教育に通じる劇場の支配人(?)と歯科医師)を受けてもらう。内容は非言語コミュニケーション、ユーモアの分類、即興ゲーム、映画鑑賞と討論(Patch Adams)、ロールプレイ(めちゃくちゃ怒った患者、酔っ払い)などである。参加する学生は20人を上限としている。

Participants

面白いParticipants backgrounds Secularは非宗教的という意味
研究のフロー

Procedure

PreとPostで質問紙を解答してもらう。シミュレーション(プライマリケア医が患者を診るという設定)をSPでしてもらい、ビデオ録画する。

Measures

Quantative measures

評価項目使用したスケール(開発年次)質問数Likert scale
ICS attitudes patient-practitioner orientation scale (1999)186
ICS self-efficacyself-assessment scale of residents’ communication skills
and professionalism(2009)
255
ICS behavior Relational communication scale(1987) 257
Humor attitudes Lavie scale(1985) 307
Humor self-efficacy Physician-Patient humor rating scale 145
Humor behavior PPHRSのサブスケール 14/215
ICS behaviorやHumor behaviorは中立な立場にある3番目の著者が診察のビデオを見て点数を付けた。

Qualitative measures

インタビュー:半構造的、Pre/Postで実施。医療現場での個人的な過去の経験(ICSやユーモア)やこの選択授業を受けた動機や期待。PostではICSやユーモアに関する見解の変化にフォーカス、最も記憶に残っていることは何か?といったことをレコーディングした。

Data analysis

Quantitative

対応あるt検定(Pre/post)と対応のないt検定(選択/非選択)を実施した。

Qualitative

Immersion/Crystallization methodを用いた。3名の独立した研究者がインタビューを読み、メインテーマに関する暫定的なネーミングをし割り付ける。次に3名が何度か集まってコンセンサスを得ていく。

Results

Quantitative findings

Pre/Postではすべての項目で点数はupしている。ICSはすべての項目で有意差をもって上昇、HumorはBehaviorのみが有意差をもって上昇していた。

コントロールグループとの比較では、ICSの3項目すべて、有意差は認められなかった。Humorの項目は介入後、3項目すべてで有意差をもって上昇した。

Qualitative findings

Four Habit theories特徴
The importance of applying ICS to build the physician-patient relationships最初や最後の挨拶への工夫
Enhanced understanding of the complexity of humor and
of applying it in physician-patient relationships
ただ笑わすだけでなくユーモアの効用に気が付く。
センスではなくトレーニングできる。
Taking responsibility for investing in ICS and humor共感も様々な形があることの認識。
The course’s impact on students’ confidence in applying ICS
and humor
学ぶことによって診察における自己肯定感が向上
質的研究の解釈は難しい。。。

私見

ユーモアを実際の診療に役立てるためのプログラムがあるのが驚き。講義にユーモアを入れるというよりもユーモアをマスターしてもらい診療に役立てる!いろんなスケールを学べたのも大きいか。教育効果というよりも患者とのコミュニケーションツールとして医師がマスターするほうが良いとしているのも面白い!いろんな先生が頑張っているんだな!

選択授業を選択している時点での選択バイアスは否めない。

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